Bovo, Samuele, et al. "Mining livestock genome datasets for an unconventional characterization of animal DNA viromes." Genomics 114.2 (2022): 110312.
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S088875432200057X
次世代シーケンサーでは、ゲノムを小さなフラグメントに分けて塩基配列を決定します(https://www.cosmobio.co.jp/support/technology/a/next-generation-sequencing-introduction-apb.asp)。ゲノム全体の塩基配列は、100塩基程度のこのフラグメントの塩基配列(Read)を連結することで予測されます(https://genebay.co.jp/de-novo/)。連結されて作成されたゲノム配列からは、これらの動物の遺伝的な疾病や祖先などの情報が得られます。家畜の研究では、研究者は疾病に関連する遺伝子を探すために多数の全ゲノム解析を続けています。研究者は、疾病を決定づける証拠として、ReadデータをWGSという名称で残し、それをGenBankなどの公共データベースでストックして全世界の研究者が利用できるようにしています。
そのため、家畜の疾病遺伝子の研究は、WGSを参照して新たな「遺伝子と疾病の関係」が探索されます。結果的に、WGSデータベースには大量のデータが蓄積されています。Samuele Bovoらのグループは、その大量のWGSから、家畜のゲノムを調べている際に紛れ込んだウイルスの情報を探し出しました。彼らは牛、豚、鶏および兎の1471 のWGSデータセット から367 種類の ウイルスを探し出しました。それらのほとんどは家畜に対して無害であるウイルスでしたが、いくつかは家畜および人間に流行する可能性のある危険なウイルスでした。
このような研究は、家畜のゲノムを調べるWGSから落ち穂拾いのように病原体の情報を集める研究ですが、家畜の病原体全体を知る上で、有効で重要なアプローチになることが示唆されます。
ただ、現時点では、Samuele Bovoらはこれまでに病原体として知られているウイルスしかWGSの中から発見することができません。いつか、人工知能的にウイルス配列を調べることができたら、WGSから新種のウイルスが発見されるかもしれません。
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